米ドル建て終身保険。 今、結構これらの米ドル建て終身保険に加入している人は多い。新規で終身保険に加入する人は、ほとんど米ドル建てだろう。
終身保険は解約返戻金がある(掛け捨てではない)ので、目的としては、死亡保障を持ちつつ、年を取って生きていた場合は、解約して解約返戻金を受け取ってお金を使おうというもの。
米ドル建ての保険を持つことは賛成だし、私も終身保険をお客様に提案する際、米ドル建ての終身保険を提案する(円建ての終身保険は提案しない)。
米ドル建て終身保険に加入する際、めちゃめちゃ大事なことがある。
「払込期間」である。
※払込期間とは、何年間、お客様が保険料を払うかというもの。
10年払い(今から10年間保険料を払う)とか65歳払い(自分が65歳になるまで保険料を払う)とかいろいろある。
つまり、10年間で保険料を払いきってしまって、そこからずっと解約するまで保険を放置する(寝かせる)のか、65歳までコツコツ保険料を払い続けるのか。
結論を言う。
貯金がある人は、払込期間を短くして、払う金額を高くした方が良い。
どういうことか。以下で説明する。
例えば、35歳男性が米ドル建て終身保険に加入する際、
保険料月100ドル(日本円で約1万円)で払込期間30年だと、100ドル×12か月×30年=36000ドル
つまり、30年間かけて36000ドル(360万円)の保険料を払う。そして、払い終わった65歳段階で解約すると、43000ドル(430万円)くらいで返ってくる。つまり。解約返戻率は約120%。「今まで払ってきたドルの合計より、20%くらいドルが多く返ってくるんだな」というイメージ。
一方で、同じ35歳男性で
保険料月300ドル(日本円で約3万円)で払込期間10年だと、300ドル×12か月×10年=36000ドル
つまり、10年間かけて36000ドル(360万円)の保険料を払う。45歳で払い終わるのでそこから20年間放置し、上と同じく65歳段階で解約すると、52000ドル(520万円)くらいで返ってくる。つまり、解約返戻率は約145%。「昔、10年間かけて払ったドルの合計より、45%くらいドルが多く返ってくるんだな」というイメージ。
つまり、小さい金額を長期間払うよりも、大きい金額を短期間で払った方が、たとえ自分が払う保険料の合計が同じでも、将来返ってくるお金(解約返戻金)は大きい。
貯金があるのであれば、大きい金額を短期で払った方(太く短く)が良い。
お客様からの保険の見直し相談を受けて、現在加入の米ドル建て終身保険の内容を確認すると、そのお客様は貯金がそこそこあり、且つ、毎月、数万円の貯金が増えていっている(余裕がある)にも関わらず、「月2万円で払込期間65歳払い」とかのプランで米ドル建て終身保険に加入していることが、めちゃくちゃ多い。
この場合、超非効率的になる。もったいなさすぎる話になる。
「終身保険は、なんとなく65歳まで払うもの」というイメージが世の中ある。短期でガッツリ大きく払える人は、短期でガッツリやった方が良い(米ドル建ての場合)。
また書きまーす