保険料が払えない時の対処法について。【それぞれの特徴を解説】

保険には加入したものの、途中で保険料(お客様が払うお金)が高くて、保険料が払えない時、どうするか?

解約?減額?払い済み?など。実は、選択肢がたくさんある。

 

以下、説明します。加入している保険が、「掛け捨て」か「解約返戻金がある(掛け捨てではない)」のかで、対応が違う。

 

目次

1、掛け捨ての保険の場合。(掛け捨ての定期保険、掛け捨ての収入保障保険、掛け捨ての医療保険など)

「掛け捨て」の場合の選択肢は2つ

①保険を解約する。

②保険を一部解約(減額)する。

以上2パターン。以下説明します。

 

①解約について。

保険を解約すると、保険料を払わなくて済む。同時に保障がなくなる。

携帯電話を解約すると、携帯代は払わなくて済むが、携帯を使えなくなるのと同じ。シンプルな話。

 

②一部解約(減額)について。

例えば、月1万円の保険料を払う、掛け捨ての定期保険(死亡保障3000万)に加入している人がいるとする。

「月1万円を払うのがキツくなり、5000円であれば払える」となった場合、保険料を月5000円に減額することができる。

5000円に減額すれば、死亡保障は約1500万に下がる。

これが一部解約(減額)である。

但し、保険会社によって、「これ以上、小さい金額には保険料は下げられません」という基準がある。例えば、月1000円まで減額はできないなど。

保険会社によって一部解約(減額)できる基準が違う。

 

2、解約返戻金がある保険の場合。(終身保険、養老保険、年金保険など)

選択肢は5つある。

①保険を「解約」する。

②保険を「減額」する。

③保険を「払い済み」にする。

④保険を「延長保険」にする。

⑤保険会社から「契約者貸し付け」でお金を借りる。

 

以上、5パターン。解約返戻金がある(掛け捨てではない)保険の場合、選択肢がたくさんあり、非常に複雑である。以下説明する。

 

①「解約」について。

例えば、保険料が月5万円の終身保険に加入して1年が経過した人がいるとする。

月5万円×12か月=60万円。

この60万円を解約することになる。保険の設計書に書いてある「解約返戻率」のパーセンテージに60万円を掛けた金額が返ってくる。1年目の解約返戻率は大抵の場合、かなり低いので大きく損をする。

つまり、途中で「解約」するとなれば、経過年数に応じて「解約返戻金」の割合が異なる。自分が加入した保険の設計書を見ると「いつ解約すると、大体いくら返ってくるのか」がわかる。

加えて、保険を解約してしまうと、保障(死亡保障など)はなくなる。

 

②「減額」について。

上記の人のパターンで、月5万円を払うのがキツくなり、「月2万5000円に保険料を下げるパターン」。これが「減額」。

上記のように保険料を2万5000円に「減額」すると、保障(死亡保障など)はその分減る。

加えて、「減額」したタイミングで、「減額した割合」とその年の「解約返戻率」を掛けた金額が「解約」され、お金が返ってくる(一部お金が返ってくる)。

つまり、ザックリわかりやすく言うと、

「減額」すると払う保険料が減り、保障は減る。

加えて一部お金が返ってくる(減額する割合と、どのタイミングで減額するのかによる)。早い段階で「減額」すると、損をする理由はコレ。

つまり、早い段階で「減額」すると、一部のお金が損をする割合で強制的に返ってきてしまう。

 

③払い済みについて。

おそらく、保険料を払えなくなった場合、この「払い済み」をする人が一番多いような気がする。

「払い済み」とは?

「払い済み」とは、保険料を払うのをストップすること。

解約や減額と違い、お金を引き出さない。

例えば、保険料が月5万円、払込期間が10年、死亡保障2000万の終身保険(解約返戻金あり)に加入したとする。

上記の場合で、5年間は保険料(5万円)を払えたけれど、払うのがキツくなり、5年経った時点で「払い済み」をすればどうなるか?

5年経って「払い済み」をしたので、翌月からの保険料の払いはなくなる。

同時に死亡保障が減る(約1000万程になるか)。

月5万×12か月×5年=300万。この5年間で払った300万は引き出さない。この300万が保険会社で運用される(将来、解約した時にお金が返ってくる)。

但し、保険を契約して1年や2年で「払い済み」してしまうと、「解約返戻率が悪くなる(運用効率が悪くなる)」ことがほとんど。

このあたりは、保険会社や商品、払込期間によって異なる。

 

④「延長保険」について。

例えば、終身保険を延長保険にするとどうなるのか?

まず、保険料の払いはなくなる。自分が今まで払った保険の解約返戻金で「定期保険」を買うイメージ。そして解約返戻金は、徐々に減っていくイメージ。

つまり、「保険料は払えないが、保障は下げたくない。」「解約返戻金を捨ててでも保障が欲しい」という人は「延長保険」にすることができる。

病気で余命1年と言われた時、後1年で死ぬので保険料は払いたくないだろう。

かと言って、解約や減額、払い済みをしてしまうと、「保障額」が減ってしまう。このパターンであれば「延長保険」にするのが一番合理的。

 

⑤契約者貸し付けについて。

例えば、どうしても一時的にお金が必要になった時。保険を解約してお金を引き出すこともできるが「今、解約すると損をしてしまう。」となった時どうするか?

結論、こういった場合には「契約者貸し付け」を使う。

「契約者貸し付け」とは、加入している保険の解約返戻金の9割程を上限に、保険会社からお金を借りること。

解約返戻金が貯まっていれば、保険会社からお金を借りることができるのである。

金利は大体どの保険会社も年4%前後か。まあ、カードローンよりかは良心的。加えて、返済時期はいつでも良い。カードローンみたいに、必ず毎月返済してくださいというのはない。

一時的なことであれば、無理に保険を「解約」するよりかは、お金を借りてしまうのも一つ手としてある。

 

以上、5パターン。

まとめると、「保険料が払えなくなった時」の対処法は実はたくさんあり、状況によって合理的な対処方法が異なる。

お客様も当たり前だがプロではないため、専門家に相談するのが一番。

「解約するしかない」と思っていたが、実は損の少ない他の選択肢があったなんてことは結構あるし、お客様は知らない。

 

また書きまーす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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